みじんこブログ

人間を含めた生き物の話を中心に。YouTubeに動画投稿もしています(ました)。

ムツゴロウさんがいいこと言っている件

大人の科学マガジンって書店に行けば大きく陳列されていて気になりますよね。
でも実際に買ったことない…。
過去に発売された号で、自分好みのはないかなと探していたらありました。
ロバート・フック式顕微鏡+プランクトン飼育セットって奴ですね。
なかなか良さそう。
んで、この号の紹介ページにムツゴロウさんのインタビューが載っているんですが、
これがまたいいんです。


大人の科学マガジン Vol.5 ロバート・フック式顕微鏡+プランクトン飼育セット
http://otonanokagaku.net/magazine/vol05/book.html
ムツゴロウさんインタビュー
http://otonanokagaku.net/magazine/vol05/pdf/No05p04_07.pdf

編集部:細胞レベルで生物を知るということは、イヌやネコ、あるいは大型の哺乳動物を扱う際に役立ちましたでしょうか?


畑:役立つと言うより、必要なことだと思います。動物を愛し、彼らのことをより深く知ろうとするなら、“科学”としてのバックボーンは持っていてほしい。時々びっくりするんですけど、「『ステロイド』ってこういう構造してるでしょ」と亀の甲の化学式を書くと、若い人から「えっ、何でそういうことを覚えてるんですか?」って言われるんですよ。もちろん、みんな高校の理科レベルの知識は持っているんでしょうけど、それを実体的なイメージにできないんです。ぼくは、「ステロイド」と言われれば、亀の甲の構造式がすぐ頭に浮かびます。だから簡単に書ける。彼らは、受験のための符号としてしか記憶されていないんじゃないかと思います。もっと極端になると「二酸化炭素ならわかりますが、CO2と言われてもピンときません」という人もいる。これは現代の学校教育に欠けている点だと思います。イメージができないから科学の言語が言語として通じない。

「生き物の体の中には何がつまっているのか?」という最も基本的なことを勉強しないで、動物に関わろうということが、私には信じられない。イヌのおなかにそっと手を置くとするでしょ。当然、皮膚を通して小腸や肝臓をさわっていることになる。専門家ならそれが具体的にイメージできなければいけない。彼らは動物にさわっているようでも、実は何もさわっていない。それは感覚的に器官のイメージがないからだと言わざるを得ません。


一部引用させていただきました。インタビュー自体が短いものなので全文読んでみることをおすすめします。
大人の科学のインタビューなんで大人に向けてなんでしょうけど、
子供や子供に理科を教える先生にこそ読んでもらいたいですよね。
残念ながら、もう廃盤になったのかこの号は買えないみたいですが…。