平城宮跡のいなご
秋になると平城宮跡では各地に群生しているススキの類が美しい。原っぱでその穂が揺れている様を眺めながら歩いていると、秋だなあと感じる。
こちらは平城宮跡のヨシと思われる植物。葉の上でコバネイナゴがくつろいでいた。羽が短いから小羽イナゴ。羽は付いているものの飛ぶことは出来ない。とても一般的なイナゴで、イナゴと聞けばこいつの姿を思い浮かべる人は多いと思う。
他には平城宮跡にはこんなイナゴもいる。このツチイナゴは他のバッタの仲間たちと違い秋ぐらいに発生し、なんとそのまま成虫で越冬する。足元でバリ…バリ…と音がするので屈んで見ると枯葉を齧っていた。越冬する種類なだけあって枯れている植物も消化しちゃう能力があるのかな。好んで枯葉を食うわけでもないので、気まぐれだったのだろうか。すぐ傍には緑の葉もあるのにね。
ちなみにこっちが幼虫。とても緑が鮮やか。季節に合わせた工夫と思われる。とても賢い。