よく見ると美しいイラガの繭の模様
イラガの幼虫の思い出。
私は小さい頃に毛虫や蜂によく刺された。その影響で蜂は羽音が聞こえただけで今でも怖いし、毛虫も見ただけでブルっと来る。
イラガにも刺された。手の平だったと思う。イラガのことをデンキムシと呼ぶ地域があるらしい。刺された人なら名前の由来はすぐわかる。そのビリッという刺激と手がパンパンに腫れたのは強く印象に残っている。学校で手が使えなくて困った記憶があるので、たぶん右手だったのだろう。
イラガの幼虫を見る時はそんな嫌な思い出をどうしても思い出しながらになるのだけど、それでもこの虫は独特の美しさがあると思う。長すぎない体に鮮やかな緑。
この幼虫はヒロヘリアオイラガの幼虫。ブナ科の木にいた。
そして繭。これは先程のヒロヘリアオイラガの繭ではなくてアオイラガのものだと思う。サクラの木についていた。遠くでみると単なる模様も、こうして近くで見ると糸をぐ~るぐ~ると吐いて作ったんだとわかる。キャンバスに殴り書きしたような線の佇まいが美しく、なんとなく芸術的に感じる。
このイラガの営繭(えいけん)の様子を微速度撮影した動画があった。素晴らしいなあ。先ほどの模様は最初は黒ではなくて白色でジワジワと浮かび上がってくる。どのように描いているのかはいまいちわからないけど、上手く繭を作るもんだなと感じた。