ホルスタイン柄の虫について
今日はツツジの葉の上でホルスタインを見かけた。ホルスタインといっても乳牛ではもちろんなく、あの白黒の柄とよく似た虫の通称。 乳牛に似せた柄ということではなくて、鳥の糞に似せているという説があるらしい。確かに自然界で白黒といえば鳥やヤモリの糞だろうし、それに似せたのだろうか。しかし人間から見たらあまりの個性に目立ちすぎで、少しやり過ぎ感が漂っている気も。
羽がない不思議な外見をしているので、ぱっと見では何の虫かわからないかもしれないけど、実はこれはチャバネフユエダシャクという蛾のメス。羽がなくてもフェロモンでオスを呼ぶので問題はないらしい。
羽化したら後は産むだけだから、いらないものは削ったのだろうか。かなり割り切った姿である。食事も取らなくてもいいため口吻も退化している。羽化する時に羽を作らなければその分の栄養を卵に回せるし、羽があるとそこから放熱してエネルギーを使うため退化したのではと推測されているようだ。他の種と競争を避けることができる冬に合わせた進化でいろんな戦略に基づいて自然と最適化された姿なのだろうね。
↓産卵動画あり。個人的に最強YouTuberじゃないかと密かに思ってるsigmaさんが動画撮ってらっしゃいました。
Σ こんちゅーぶ!: チャバネフユエダシャク♀の産卵【冬尺蛾】